2021年5月1日

hiora

GWは、ミュージカル1本、バレエ3本チケットを買っており、劇場へ行く気満々のところへ、突然の緊急事態宣言で、劇場の建物が閉まってしまい、Stay homeをよぎなくされています。急にこんな長い連休どうするのよと思っていたら、有料無料をとわずネット配信の公演がけっこうあることに気づき、とりあえずNetflixだけにたよらずすみそうです。っていうより、外出できないくらいライブ配信がありますので、毎日配信観て暮らします。GW初日は、同じ時間にアーカイブありで、有料の”スリルミートークショー”と無料の”リトルジャック”が配信され、どっちを先にみるか迷ったあげく、PCの不調で”スリルミー”をスマホでみて、PC回復後、”リトルジャック”を観ることができました。今回も、嬉しい日本語字幕付き、ありがとうございます!

この作品の配信が決まったとき、キャストは誰かしら、誰かしらとどきどきしながら待っていました。ジャック役をやった過去の俳優さんは、どの方も素敵な俳優さんばかりで、どなたがきてもときめくわ~と思っていました。あ、ジュリー役の女優さんも魅力的な方が多いですけどね。それで、蓋をあけてみると、ジョンミンさんとキムヒオラさんでした。思うに、この収録は、2017年の公演ではないかな? この役は、わりと若い俳優さんが演じるのですけど、お二人は年齢的には上のほうですね。

わたしは、この作品は、2017年の夏に2回みました。今思うと、あの頃って、ソウルに通っていた楽しい日々の中でも一番楽しかった時期ではないかと思います。”リトルジャック”は、ホンイク大の地下の小さな劇場で上演されていました。そのちょっと前まで、道路をはさんだ向こうのJTNでは、”カンヨンソナタ”が上演されており、そこでSを演じていた二人の俳優さんと音楽監督のダミロ監督が同じく”リトルジャック”にも出ていたのですよね。作品自体は大きなプロダクションでもなく、日本人になじみがある話でもなかったのに、あの頃、テハンノに通っていた日本人は、なぜかこの作品を一度は観ていて、みなみながなんとなく幸せな気持ちになったものです。韓国語にいつも苦しめられていた我々に、音楽の力と、古典的なほどのラブストーリーは、言葉をこえて心に届くものがあったのでした。

あらためて、日本語字幕があるってうれしい~。観劇した時は、わかったつもりで観ていましたけれど、今日、日本語字幕つきでみると、歌詞やセリフのこまごまが美しくて、このディテールをわからなくて観ていたのだわ~と気づきました。あらすじは、過去の2017年8月頃にレビューに記載していますので、よろしければみてください。ここでは割愛します。観ればみるほどに、ほんと、べたべたのラブストーリなんですよね。まっすぐに、ためらうことなく、ラブストーリーを貫いていて、こんなに世の中ですれたわたしでも、つっこみをいれないで、素直に感動できてしまうってすごいなと思います。考えてみれば、おとぎ話みたいなお話なんですけどね。現実の世界は、思い通りにかないことがたくさんあって、その場から動けないほどに何かにとらえられていて、なんだか、日々もがきながら生きていることって多いと思います。そんな現実を乗り越えるために舞台でのエンターテイメントや芸術って、そういう日常に耐えて生きていくために必須なものであると思うのです。この作品って、ほんと、日々のことに疲れた時、頭の中や心の中のもやもやをいつの間にか、そっと忘れさせてくれるような、人間の美しくて温かい思いで作られているように思います。葛藤したり、問いをつきつけられるようなインパクトのある作品にさらされることも舞台を観るだいご味ではあるけれど、心を癒してくれる時間を与えてくれる作品に出会えることも貴重なものだと思います。

ジャック役のジョンミンさんって、テハンノのイケメンがひしめく中でも、もっとも女性にもてる役を演じる方です。わたしが観ている俳優さんの中では、年齢的にはお兄さんのほうにはいります。ナンバーワンホストとか、天才的なお医者さんとか、作家とか、人の上にたつ、冷静な役が多いです。なので、ジャックは意外な役です、わたし的には。わたしが観たジャックは、キムジチョルさんとユスンヒョンさんという若い方で、その実年齢にふさわしく、ジャックの少年のような初恋の姿がとても自然で、その年齢ならではの輝きを感じました。ジョンミンさん、年齢的にどうよねと思っていましたけれど、素敵でした~。この方、基本的に優しい人を造形するのですけど、”バニシング”のお医者さんの時に感じた人としての弱さを隠さない純粋な部分がジャックにも感じました。ジュリー役のキムヒオラさんは、わりと好き嫌いの分かれる女優さんです。この方、演技はよいのだけれど、歌が若干弱いのです。2017年も、他のジュリー役の女優さんたちの歌のうまさに比べて、ヒオラさんは残念だと言われていました。たしかに~。”リトルジャック”は、音楽がほんとにいいですからね。ジュリーの歌が弱いは、けっこう残念高いです。この配信だけをみるとよくわからないかもしれませんが、2017年に演じた他の女優さんの歌に接しますとそこは否めないのでした。そういうことからすると、この二人の回を配信に選んだのは斬新だなと思うのでした。

この作品の配信の前に、テハンノの風景がうつったPR動画が流れます。なつかしすぎて、泣けそうになりました。最後にソウルにいって荷物を片付けた時は、次回を1か月後とか2か月後くらいに考えていたから、ウォンもお財布に残っているし、交通カードもチャージされたままになっています。お友達に頼んだDVDやプログラムもたまってきました。お友達からたのまれたグッズももう何か月も預かったままです。いつになったら、パスポートをもって出かける日がくるのでしょう。”リトルジャック”、6月から再演とのことです。ソウルへ行きたいです~。