2019年12月6日
두산아트센터 연강홀


IMG_7341 (1)


本日は、今季初めて、前ブロックのお席です。さすが、3列目とかですと、表情くっきりで、オペラグラスのストレスなしはよいものですね。やはり、チケットは、気合をいれてとらねばならないなと実感です。まあ、今季は、初演、再演にもまして最初からチケティングが過熱してましたから、厳しくはあるのですが。次回のチケティングは、渡韓予定がないのですけど、1月にもう1回くらいはみたいのですよね。悩ましいところです。

よく考えて決めたわけではなかったのですが、本日のキャストの組み合わせは、かなりよかったと思います。と、いうわけで、本日は、ひさしぶりに泣けました~。と、前回をふりかえってみても、ジョングさん&ジョンハさんの日は、泣けたのでした。あれは、テユ君がきたせいだと思っていましたけれど、どうもこのお二人は、さらなる進化を続けているのだと思います。そのうえ、今日は、イユンがジョンミンさん、スナムはイスンヒョンさんということで、かなりベストメンバーに近かったと思います。今季のようにセフンが弱く、ヘジン先生中心で観なければならない時は、セフンより、むしろヒカルとイユンのキャストこそ重要だと思います。今回の渡韓のあと2回分の脇のキャストなんて、ノーマークでしたが、もうジョンミンさん、ジョンハさんの回はなく、ちょっと心に暗雲がたちこめています。

本日、何がよかったといっても、ソジョンハさんのヒカルです。今季、ジョンハさんは、妙にダイエットしたみたいで、細くなりすぎて、お顔がふけちゃって、ヒカルの若さがみえないのです。もう、そろそろ、ヒカルに執着しないでほしいわね~とか冷めた気持ちでみていました。が、この方、初演の時に、セフンの孤独な半身をみごとにとらえて、ヒカル像を確立した感性をもった方ですから、初演、再演と同じままな状態で終わる人ではなかったのですね~。彼女は、相手のセフンがどんなかをよく見極めて、特にセフンの奥底にある人間の弱い部分をわかった上でセフンの欲望を代弁するのです。今日、イユンとヘジン先生の会話をききながら、泣きそうになっているのです。たしか、前は、ここで、ふっと笑っているヒカルもいたのですよ、過去には。そして、ヒカルは、自分がセフンに消されることを想像もしないで、おしとおそうするのもわりとメジャーな解釈で、ペンをつきたてられてかなりショックみたいなパターンも多いです。でも、本日のヒカルはわかっていたような気がしました。セフンが、自分をまもなく消してしまうだろうなと。それでも、セフンの孤独から生まれたヒカルだから、そのさみしい時に絶対にもどりたくないという気持ちもあり。力いっぱい、セフンをおしかえそうとしているけれど、おしかえせないことをわかっているなと感じたヒカルは初めてでした。なので、”鏡”のところが、泣けて泣けて。ここは、通常、泣くところじゃないんだけどと思いながら、ヒカルの切なさに泣けました。今日のヒカルは、セフンと乖離することなく、暴走することなく、ヒョンフン君のセフンから生まれたヒカルならば、こういう感じはありだろうなと思えたのでした。

今季、ぎゅーさんが観れなくて残念といいつつ、わりと冷静でいられるのは、わたしにとっては、やっぱりヘジン先生は、ジョングさんなんだなと思います。前回11月に、何か所か歌の助詞をかえていたのが、元にもどっていてほっとしました。あの時、なんでかえていたのか不思議です。ジョングさんは、わりとずっとぶれないで、一貫した静かでピュアなヘジン先生を演じ続けていますが、今ふりかえると、少しづつ、微妙~には違っています。初演は、今季のギョンス君みたいにヒカルを女性として愛した部分が強くて、再演は、実際のヘジン先生の年齢よりもおちついた大人の感じで、今季は、新たに加わった先生方もそうですが、文学青年的な若い感じになっています。そのせいで髪型もかえたのか、さらさらヘアーを分けて、おでこがちらっとみえています。シャイで、文学一筋な部分が今季はより強くうちだされていると思います。今日、もっともぐっときたのが、イユンとの場面です。ジョングさんとジョンミンさんの組み合わせのこの場面は、お互いがお互いの呼吸をよくわかっているので、言葉の奥にひめられた思いや、のみこんでいる思いまでがあふれるようです。ユンは、ヘジン先生を助けたいけれど、文章を書くことに命をかけている思いをあまりに理解できるから、そこを立ち去ることしかできない。ヘジン先生は、そんなユンの思いをちゃんとわかっているのですよ。二人でせき込むところ、立っているユンの背中をたたいてあげたいけれど、もう立ち上がる力のないヘジン先生が、ユンのスーツをひっぱってユンをかがませて背をたたくところは、泣けました~。日曜日は、ぎゅーさんがキャストチェンジでジョングさんをまた観れるのは、うれしいといえばうれしいのですけど、ジョンミンさんじゃないんですよね~。ジョンミンさんとの組み合わせがつくづくまた観たいわと思います。ジョングさんは、ヒカルのことを、”あの人”で呼ぶことはありません。ユンがたずねてきた時も、はっきりと”彼女が誰であろうと関係ない”といってましたし、お手紙も”彼女”のままでした。ジョングさんヘジン先生は、セフンもヒカルも、まるごとうけとめているのだなと思いました。最後の影絵のところは、最初はヒカルの手をひくようにつれてきて、少しすると手をつないでいるようでした。セフンのもとにヒカルを送りだすとき、ヒカルにむかって、そっとうなづきます。ヒカルは虚像ではなく、たしかにセフンの中にいた大切な存在で、消えてしまわねばならない存在でないことをセフンにもヒカルにも伝えているようでした。ヘジン先生は、最後にセフンをちゃんとみつめって向き合ってくれただけでなく、セフンが消そうとした部分までヒカルの部分まで、すべてをつつみこんでくれらたのだなと思いました。

もっとも期待をしていたセフン、ヒョンフン君は、11月よりは、ずいぶんよくなっていたと思います。が、なかなか、わたしがみたいセフンにはたどりつけていないようでした。見た目が大きいのは、しかたないし、慣れないまでも、受け入れらえるようになってきました。演技は、細かくなってきたし、方向性はまちがってないと思います。だめだわと思うところもないし。あ、歌のアレンジをちょっとかえていたのは、いけませんけど、それ以外は、まあまあ、だめではないです。なんで、ヒョンフン君のセフンは、それなのに響かないかというと、強い思いが足りないんだろうなと思います。ここは、ソホ君にも共通しています。感覚的に何かを誰かを強く求めるという感覚を知らないのだろうなと。セフンが、ヘジン先生のなかに、先生の持つ悲しみの存在を感じ取り、自分を受け入れてくれる唯一の人として、その人とつながっていたい、ずっと離れたくないという部分が弱いので、ヒカルが生まれてヒカルを消さねばならないことの壮絶さも弱いのでしょう。たぶん、俳優生活も私生活も、ハングリーな思いをしたことがないのでしょうね。何かを強く求めたことがないような気がします。これをどう今後補っていくかが、彼がこの役をつかめるかどうかのキーでしょう。ヒョンフン君の場合は、徐々にセフンを理解しつつあるきざしはみえているので、なんとか、まわりの俳優さんたちひきづりこんでもらって、セフンのなかにはいりこんでほしいものです。

昨日、”生の伴侶”のところで、そうだったんだ~と思いつつ、ここに書けなかった部分、今日は、字幕は完璧みにくい位置ではありましたが、この箇所だけは、意識して、首をうしろにまわして字幕をみてみました。そして、また、そうだ、これだよねと思ったのですが、今書こうとするとまたつまづきました。で、ちょっとだけ書き出すと、”生の伴侶”の主人公の男は、モデルはヘジン先生で、遠くにすむお嬢さんはヒカル、その中間で手紙を運ぶ友人、わたし、それが、セフンですね。男と女は、まわりの反対にあって、女は男にすべてを捨ててくれと言います。間にいた手紙を仲介していた友人は、そういう状況を男に対して申し訳なく思います。その友人は、男をとても大切に思っているのです。そして、その友人が姿を消したとき、女が突然現れます。そして、男と女は心中をえらぼうとするのでした。これは、まさにヘジン先生の状況そのものなわけです。そして、友人であるわたしの思いと行動がまさにセフンと一致するわけです。わたしは、初演のときから、ここは7人会の人たちが手紙をうばった時の状況や先生がいったことと同じことを小説の中の男が言っていることで、気づいたのだとおもっていたのですけど、実は、中間にいた手紙を仲介している男の友人の男への思いが、わたしのところとセフンが重なり、女が現れるタイミングとヒカルの実在感のうすさが重なったんだと知ったのでした。こうして書き出してみたものの、うまく、このしっくりきた感をあらわせていません。今後、また御覧になるかたは、ここ、しっかり字幕みてみてください。

それでは、明日は、今回渡韓の2巡目、ギョンス君&ソホ君です。1巡目より、ソホ君が成長をみせてくれますように。レビュー書いている途中から眠くなってきて、もうろうとしていますので、ちょっと内容ぱらぱらしているかもです。