2023年5月26日
드림 아트센터

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またまたソウルに来ています。マッコンは、到底チケット難になるのは目にみえていたし、Jが五人もいたら、テユ君の公演が1回しか見れないし、契約の仕事上、長期滞在は無理ということで、マッコン前週末の今を選んだのでした。無念なのは、ジチョルさんをついに見ることができなかったことですが、まあ、しかたありません。というわけで、今回も週末中、“カンヨンソナタ”をみたおして、わたしのラストソナタとします。

本日は、お昼便でゆっくり出てきて、ソワレだけでしかもテユ君の公演ではないので、気持ちも楽にとても楽しく観れました。今回は、さらにチケティングが大変で、チケットオープンの日に入手できなかった日は、ほぼ後日入手が困難でした。本当は、今日、“ビスティ”行こうか迷いましたが、最後にやっぱりギョンス君を観ないとねと思って、“ビスティ”捨てました。チケットおさえといてよかったです。ギョンス君の回は、だいたいすぐに完売なので、待機いれといてもだいたい戻りません。

本日、把握しないでいったら、Kがキムスヨンさんでした。なつかし〜。この方は、JTNのときイシアンさんとWでこの役を演じていたので、けっこう観ていたのです。キムスヨンさんのKって、とってもエキセントリックなのです。イシアンさんKとは、また違ったテイストの芸術の奴隷なのですよね。彼の場合は、ほんと、世の中の常識なんてどうでもよくて、プライドは高いけど、本当は、名声とか地位がほしいのではなくて、芸術の中の偉大な人間という自分が好きみたいな、自己陶酔型。どんな手段であろうとJをプロデュースしていくことに心を燃やしている人なのでした。イシアンさんKが強い印象を残しますけど、キムスヨンさんの変人ぶりも忘れ難いKです。最後のソナタ渡韓で再会できてよかったです。

正直、前回、2回ハングンさんは観たし、あんまり好きなJじゃなかったし、ジチョルさんに変わってくれないかなと始まる直前まで思っていましたけれど、本日のハングンさん、しみじみよかったです。前回は、今シーズンの彼のチョッコンと2回目だったせいか、本日とは、Jとしての入り方が全然違っていたと思います。あれから、3週間のうちに、ハングンさんの中でJがどんどん浸透していったのでしょう。細々した仕草が、ハングンさんならではのJをよく表していました。ハングンさんのJって、他のJと違って、温かみがあるのですよね。Sのことを大好きだし、大切に思っているのが滲み出ています。それに対して、ギョンス君Sって、人付き合いが不器用な人にみえました。ギョンス君S、なんだかやさぐれちゃって、なげやりで、疲れた心の行き場がなくて、とっても苦しそうにみえました。今シーズンの最初の頃のギョンス君Sって、とても自信にみちていて、ある意味ひとりよがりなほどで、Jが自尊心を傷つけられたのもわかるわ〜って感じでしたけど、今日のSは、Jが作業室を去ってから、ずっと苦しみ続けて、やっと再会したかと思ったら、Jに殺されかけて、さらには、Jは死んでしまって、Sこそ、心がぼろぼろなんだわと思えるような痛ましさがありました。ハングンさんとギョンス君では、いつもJとSに感じるものが、逆に感じました。通常は、Jのほうが、人付き合いは不器用で、Sは世間的にもうけのよさそうな好青年って感じなのですけど、本日は、温かみがあって人あたりのよさそうなJと人付き合いが不器用なSにみえました。Sは、再会した時に、Jがいないとだめなんだと言っていて、それをわたしは、もう何十回と聞いていますけど、今日ほど、Sの言葉の現実を実感したことはなかったように思います。ほんと、ギョンス君Sを理解してくれたのは、ハングンさんJだけだったのだろうなと。Jといっしょだから楽しかった、Jと友達でよかったというのは、Jが楽譜を書いてくれたからというよりも、本当、Jしかいなかったのだろうなと。Jは、Sの才能に気づいているけど、Sは自分の才能をわかってないし、それがどれほどJをおいつめたかもわかってないし。でも、ハングンさんJは、Sをうらめしく思ったり、避けたいとは思っていないのです。Sが訪ねてきて、話をしている時、Sが向けた背中に手を触れようとして、触れられなかったし、“君の存在”のあと、“帰ろう”と手を差し出すSの腕を取りたい、でも取れない、心がSにむかっているのがひしひし伝わってくるのです。そして、これは、とっても斬新だったのが、Sの首を絞める時、ハングンさん、片手で絞めたのです。なぜならば、二人は、手をつないでいたから。倒れたSが伸ばした手がJの手に触れたのは、抵抗しているようにも見えるのだけれど、がっちり絡み合った指は、お互いが離そうとしなかったからのようにも思えました。そりゃあ、片手では殺しきれないよねとは思いますが、なんだかわたしは、手をつないだまま放さないJと Sというのが好きでした。この流れで、“僕の音楽”に続くので、JのSへの思いが、しみじみ心に響きました。この思いを聞いたらなら、Sは救われていただろうなと思います。回想シーンに登場する前にJのピアノのうしろにいるギョンス君Sは泣いているようにみえました。ハングンさんは、“僕の音楽”の最後は、“君の音楽”と歌うのですよね。これって、Shins Waveの時の演出の時がそうで、わたしは、しっくりこなかったのですけど、本日のJとSを見ていたら、これもありだなと思いました。こんなにSを大切に思ってあげているJは、ハングンさんだけではないでしょうか。

ちょっと、順番めちゃくちゃですが、書き留めておきす。“Muder”の終わったあとって、テユ君の時は、拍手がおきるのですけど、前回も今回もハングンさんの時はおきませんでした。他の人はどうだったか忘れましたので、明日以降確認しようと思います。ペンを手に突き刺した傷跡のことをSが気づいて、言及するのもShinns waveの時登場した演出なのですが、今季は、この言及がある時とない時があります。本日は、ありのバージョンで、“なんだ、これは”というSに、“インスピレーション”とハングンさんJは答えたのですよね。これって、ハングンさんのオリジナルでしょうね。ギョンス君Sは、この言葉には反応せず“大丈夫なのか?”って言ってました。ほんと、Sって、Jのいうとおり、Jのいうことを気にかけず聞いてないっていうか、気づいてやれない人なのだよね〜と。ハングンさんは、長らくスンヒョンさんとのペアでやってきたから、全くタイプの違うギョンス君ってどうかなと思いましたけど、意外にも、違った感じで説得力のあるJと Sの関係性をみせてくれて、おもしろかったなと思います。

きょうは、1階の最後列から観たのですけど、この作品、照明が素敵なのに気づきました。Kのお部屋って、ちょっとアンティックな感じの洋風の作りなのですけど、そこにあるシャンデリアとかサイドのライト類が、ついたり消えたりして、舞台の雰囲気をかえていました。

またまた取り止めのないレビューになってしまいした。観ているときは、いろいろ気づくのですけど、いざ書くとなると結構忘れてますし、うまくつなげられないのでした。いよいよ明日とあさっては、テユ君の公演です。嬉しくもあり、緊張して疲れることでもあり、なかなか複雑です。でも楽しみ!明日へ続きます。